公開 2026年9月19日 更新 2026年9月19日 監修:眼科専門医(東京都内で白内障手術を執刀する現役眼科医)

白内障手術の流れ|受診から手術当日・術後の通院まで

この記事の要点

全体のスケジュール

時期内容
初診視力・眼圧・細隙灯顕微鏡・眼底検査で白内障の程度と他の病気の有無を確認。手術の適応と時期を相談。
術前検査(手術の1〜4週間前)眼内レンズの度数計算(眼軸長・角膜曲率の測定)、角膜内皮細胞検査、血液検査など。レンズの種類を決定。
手術3日前〜感染予防の抗菌点眼を開始。
手術当日来院から帰宅まで2〜3時間。手術自体は片眼10〜20分。
翌日診察。眼帯を外し、見え方・眼圧・炎症を確認。点眼薬の使い方を説明。
1週間後診察。もう片眼の手術がある場合はこの前後に実施。
1か月後診察。見え方が安定し、必要なら眼鏡を作製。
3か月後〜診察。点眼薬の終了を判断。以後は定期検診。

初診:適応の判断

最初の受診では、視力検査と細隙灯顕微鏡で白内障の程度を確認するとともに、眼底検査で網膜や視神経に病気がないかを調べます。白内障以外の病気があると、手術をしても期待した視力が出ないことがあるためです。ここで「手術をするかどうか」「いつ頃か」「どのレンズにするか」の大まかな相談をします。多くの施設では初診当日に手術日を決めることはなく、術前検査の日程を組みます。

術前検査:眼内レンズの度数を決める

白内障手術の結果を左右する最も重要な検査です。目の長さ(眼軸長)と角膜のカーブを測定し、挿入する眼内レンズの度数を計算します。ここで「遠くに合わせるか、近くに合わせるか」「多焦点にするか」を最終決定します。コンタクトレンズを使っている方は角膜の形が変化しているため、検査前に一定期間(ソフト1〜2週間、ハード2〜4週間が目安)中止する必要があります。また、角膜内皮細胞の数、血液検査(感染症・血糖など)、全身状態の確認も行います。抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)は原則として中止せず継続する施設が多いですが、必ず内服薬をすべて申告してください。

手術当日

  1. 来院:指定時刻に来院。当日は運転できないため、公共交通機関か付き添いの送迎で。化粧・香水は控え、脱ぎ着しやすい服装で。
  2. 準備:瞳孔を開く点眼と麻酔の点眼を数回に分けて行います(30分〜1時間)。
  3. 手術:手術室で仰向けになり、顔に清潔な布をかけて行います。点眼麻酔(必要に応じて追加麻酔)で痛みはほとんどなく、明るい光と押される感覚がある程度です。片眼10〜20分。
  4. 術後:眼帯または保護眼鏡をして30分〜1時間休憩し、問題なければ帰宅。当日は入浴を控え、指示された点眼を開始します。

当日の食事や内服は通常どおりでよい施設が大半ですが、糖尿病の薬など指示がある場合は従ってください。全身麻酔ではないため、術後に食事もできます。

術後の通院

翌日、1週間後、1か月後の診察が標準で、その後は3か月後、半年後と間隔が空きます。点眼薬は術後1〜3か月続けます。両眼を手術する場合は、片眼の結果を確認してからもう片眼を1〜2週間後に行う施設が主流です。仕事や運転の再開時期、洗顔・洗髪の注意は術後の生活と注意点にまとめています。

通いやすさが重要な理由

上記のとおり、片眼で最低5〜6回、両眼なら8〜10回程度の通院が必要です。術後しばらくは運転もできません。自宅や職場から公共交通機関で通える範囲で施設を選ぶことは、実用面で非常に重要です。駅から探すページやエリア一覧をご活用ください。

この記事に関するよくある質問

Q. 白内障手術の当日は何時間かかりますか?

手術自体は片眼10〜20分ですが、来院後の点眼・準備・術後の休憩を含めて2〜3時間が目安です。当日は運転できないため、公共交通機関か付き添いの方の送迎で来院します。

Q. 手術前にコンタクトレンズはいつから外しますか?

眼内レンズの度数計算に角膜の形状を正確に測る必要があるため、術前検査の前にソフトコンタクトで1〜2週間、ハードコンタクトで2〜4週間程度の中止を求める施設が多いです。施設の指示に従ってください。

Q. 手術当日は食事をしてもよいですか?

日帰りの点眼麻酔手術では通常の食事・内服が可能な施設が大半です。ただし糖尿病の薬や抗凝固薬など、施設から指示がある薬は事前確認が必要です。

本記事は、東京都内で白内障手術を執刀する眼科専門医が内容を確認しています。記載している費用は2026年時点の診療報酬・一般的な相場にもとづく目安で、施設や条件により異なります。個別の治療方針は必ず担当医にご相談ください。